【RDG】レッドデータガールは高柳一条の愛読書『アルジャーノンに花束を』に迫る
荻原規子のRDGレッドデータガールが好きだ。
アニメは20回以上は回ったし、原作は全巻読破した。
自信を持ってRDGのことは語れると思いたい。
高柳一条の愛読書『アルジャーノンに花束を』とは?
作中、泉水子に犬に変えられてから不憫に思える高柳一条の愛読書が
ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」だと泉水子に言った。
私はなぜ高柳がそう言ったのか、その言葉に含む意味を知りたかった。
アルジャーノンに花束を要約すると
知的障害を持った32歳の男性が、脳手術によりIQ185以上の天才になる。主人公の男性と同時期に同じ手術を受けたのがネズミのアルジャーノン。1人と1匹は短期間で劇的に知性を身につけ、思考や感情が変わっていく。しかし、アルジャーノンが凶暴化し死んでしまった。手術の副反応が現れたのだ。主人公の男性も、アルジャーノンと同じように、元の自分のように段々と知性を失い凶暴になり施設へ入所することになる。
感想「わざわざ作中で話す必要はあるのか?」
図書館で借りて読んだけれど
わざわざ愛読書の話を泉水子にする必要があったのか?
「僕には文学に対する教養もあるんだよ」
と読者の私をイラつかせた高柳。
高柳は泉水子が入学したての時は、空気のような影の薄さで
式神と勘違いした。だから短期間でみんなの本当のお姫様のように変化した泉水子への表現として「君はアルジャーノンみたいだね」的なことを言ったのだろうか。
高柳は泉水子が短命なことを知っていたからなのかもしれない。
アルジャーノンも32歳の男性も、短期間で力を現し
高柳は泉水子の生い立ちやらを把握している意味も含めて、そう言ったのか。
いや、待てよ。
もしかして、、、、宣伝目的でただ話に載せただけなのか???
RDGの挿画をしている酒井駒子さんは
過去「アルジャーノンに花束」の挿画も担当していた。
なんだ、そういうことか〜〜〜〜〜。
深く意味があるんじゃないか?とか考えて
原作を読んだ私はまんまと嵌められてしまったのだ。
どちらかは分からないけれど
私に「アルジャーノンと花束を」を読むきっかけを与えてくれた。
きっとロビンソンクルーの小説も読むだろう。(7seasonの漫画にも出てきたし)
RDGの登場人物は努力を続けることができる人たち
「アルジャーノン」を読んだことのない泉水子と、当たり前のように知っている深行。
こいつらの高校生活はファンタジーやから。厨二病だから仕方がない。
学園を全て仕切っているのが生徒会で
世界遺産候補の人間が集まっていて
神霊や式神がウヨウヨしていて。
こんな高校生すごいよ…なんてエリート集団なんだ。
それに比べ自分は〜とか考えるけど
実際どこの生徒会も先生が結局は支配してるので
雑用ばっかりさせられている訳で。
そんな高校があるなら知りたいと思う。
学園祭生徒全員が戦国時代の衣装とか、食事提供とかありえないもの。
深行も私も絶句してしまった。
泉水子に共感できそうでできない部分はここにあるのかもしれない。
世間と切り離され、山奥の神社で祖父とお手伝いさんの元で育ったからなのかもしれないれど。彼女の清潔さ清純さを表しているようで、ピッタリと言えばぴったり。
彼らが、自分の将来に対して真剣で
選べる道を多く増やす選択を考えているのはすごいことだ。
私は高校時代にそんなに真剣に考えていなかったし、今もそうだ。
努力できて続けれる人間はすごいのだ。